スプリント

 私は20代の頃、顎関節症で大学病院の口腔外科でレントゲン撮られて発見された。

 そこの病院は親切なのか、歯を削る前に麻酔をするが、麻酔の注射が痛く無いように注射を打つ。

 歯科が苦手だったが、そこまでするのか?と感じた。

 一回の痛みより、二回打つ手間とどちらがいいか?

 私には分からない。

 顎関節症が酷い時、スプリントを作ってもらった。

 よく、アスリートが歯にはめている物だ。

 そういえば、小学生の頃、王貞治選手は歯を食い縛り過ぎて、奥歯が割れて無かったと新聞か何かで読んだ事がある。

 顎関節症が和らいできて、スプリントを暫く、しない時期があった。

 そして、また調子が悪くなったので、近くの歯医者さんに行ったら、多分、歯ぎしりをしてるせいで歯がすれていたらしく、また、型をとり、今は進んでいて、中央に立つとカメラが勝手に私の周りを回ってレントゲンを撮ってくれる。

 歯が痛いのは歯ぎしりと常に食い縛る癖と、先生が言いにくそうにしていたので

「年のせいのですね?」

と言うと

「言いにくいですが、その通りです」

と言われ、1ヶ月おきに検診して、歯茎までクリーニングしてもらったので、歯医者さんは暫くいいやと予約をキャンセルし、次行く時連絡する形にした。

 スプリントも昔はプラスチック製の硬いものだったが、今はゴム製で正直、気持ち悪くなる。

 作ったばかりなのに既にスプリントに穴が開いてきた。矢張、通わなくてはいけないな。

 それにしても、病院は何処も疲れる。

 具合悪いので、病院へ行くが、待ち、診てもらい、お会計待ちでまた、疲れる。

 大きな病院だとよく会計所で倒れた人を見る。

 いつだかのシルバー川柳で

「今日は元気だ!病院へ行こう」

と言うのがあったが、まさしくその通り。

 救急車を呼ぶ程では無いが、とても具合が悪い時、病院の方が来てくれたらいいのにと、在宅介護の方にドクターが行く時もあるが、私はそこまででは無いので、病院へ行く時はもう、気力しかない。

 後、手帳を持っているので、バスは半額、タクシーは1割引きだが、タクシーを使う事が多いので、乗り合いでいいから、そういう制度をこちらにも作って欲しい。

 高齢化社会なのだから、秋田は若者離れでほとんど居なくなるので、シルバー環境の町づくりをしたらいいのにと感じる。

 車を運転出来ない人達で、健康な人が運転して、4、5人くらいで車で移動が出来る。それも一人より、安く移動出来るだろう。

 もっと、今はコロナで難しいが、皆が集まって催し物を開催したりして、考えたらいいのに。

 どうせ若者が離れて行くのならいっそ、高齢者向けに町づくりをした方が良いと思う。

 若者を引き止めたいのは分かるが、中途半端にするから、若者は出て行くし、老人は住みにくくなる。

 函館から秋田に来て一番驚いたのは家の中が寒い事だ。

 北海道は冬とても寒いから、家の壁を厚くして、ストーブガンガンたいて、外は寒いが中は半袖で、アイス食べても大丈夫だった。   しかし、秋田も寒いのに、今は違うだろうが、家の作りが東京並みだから、真冬は家でストーブの前で凍えている。

 そして、函館と違って雪が多い。

 雪かきを高齢者がやっている。おじいちゃんならまだしも、おばあちゃん一人でせっせとやっているのを見るのはかたじけない気がする。

 歯医者さんから話は大分それたが、道路をヒーター設備にして、高齢者がお金をおとして行く町づくりをしなくてはいけないのでは?

 後、私は杖を付くから、バスは正直しんどい時がある。

 私みたいな者にもタクシーチケットをくれないかは贅沢か?