俺もコンパニオンやりてー
私たちはよく旅行客をよく扱うレストランと喫茶店で働いていた。
しかし時々貸切で会食が行われる。
教師の 忘年会 というと必ずコンパニオンの女性達がやってくる、
他の土木会社とか普通の会社の方はコンパニオンを呼ばないのに教師のお客様だけはなぜかコンパニオンのお姉さん達が入ってくる。
こんな男が小学生に道徳を教えてるのかと思うと世も末だと思う。
しかしコンパニオンが入ることによって私達ウエイターウエイトレスは 仕事がとても楽になる 。
サービスはコンパニオンの人たちがやってくれるからだ 。
しかしブュッフェ料理の時はターンテーブルに一皿のせとかなくてはいけない決まりがあるのにそれを全部下げてくるから主任が
「困るんだよなぁこれだからコンパニオンは嫌なんだよ」
と文句を言っていた 。
しかし大学生のバイトの S 君は
「俺もコンパニオンやりてーあんな楽な仕事で大金もらえるんだったらコンパニオンになりてえ」
と言っていた、笑。
本当にそう思う。
だってその会食の準備をしたのは私一人だったからだ 。
窓ガラスに指紋を一切残さないように ガラスの液体を使い 隅々みがいて函館の夜景を綺麗に見せるようにする。
そして倉庫から円卓(丸いテーブル)を持ってきて7台ぐらい パンと広げる。
その上にクリーニングされたターンテーブル用の 生地をのせてその上に緑と赤い生地を乗せる。
そして何より驚かれるのがブッフェ料理のあのお皿を7枚いっぺんに持って来た時、ウエストが当時54 CM ぐらいしかなかった私が7枚もお皿を持ってきたことに調理師さんは目をまん丸くし驚いている 。
当時の私は痩せていたが力はバスケットで培ったものがあるからそこら辺の男の人よりできるという自信があった。
そしてクレンジングでそのお皿の隅々をきれいにし洗浄機に入れそして布で拭き7枚をどんと調理師さんのテーブルに置きよろしくお願いしますと言い去っていく。
調理師さんは最初の頃は本当に大丈夫かという感じ膝ほ私が全部掃除もし円卓も全部準備し、カラオケも準備し、照明も準備しお皿も全部出してそしてようやっと私は全部任せれると認められた 。
しかし これだけ働いても たった2時間のコンパニオンの給料より安いのがウェイトレスの給料だ 。
ふやけた手で 瓶ビールの蓋で切ってしまい血だらけになりそれを絆創膏で貼って 笑顔をつくりお客様に接する 、
その時は無心だただ喜んで欲しいそれだけだ 。さらに
しかし心ない男性のお客様から綺麗ですねと言ってどうせ夜景がって言うんでしょうと思ったら夜景がと言ってまた私の方を見てしたり顔される、
私が一体あなたに何をしたのだと聞きたくなるぐらい嫌味を何回も言われたこともある。
そういう目にあっても その精神的な痛みに対しての賃金は支払われない。
私たちウエイトレスは ホステスやコンパニオンよりひどい仕事をしているのになぜこんなに賃金が安いのだろうか ?
大学生の S 君じゃなくてもコンパニオンやりてーってなっちゃうよないと思う。
だって楽なんだもん。 私達みたいに血だらけになったり重いものを持ったりお客様に嫌味を言われたりしないだけ とても楽だと思う。
それなのになんで賃金があんなに高いんだって なんか逆じゃないのかなーって思う私の方がおかしいのでしょうか?
私は外見的に コンパニオン斡旋業者からよくスカウト受けた。
その度に丁重にお断りした 。
ホステスやコンパニオンやるのは私の中での社会での生き方のルール違反になる。
私は自分が決めたルールは必ず守る 周りの人がただ男の人とお寿司を食べるだけだよとか知的な会話を楽しむだけだよって言うけれどもやはりどこかでそういうことをしてお金をもらうことはいけないことなのだと もう一人の自分が言う 。
たぶん考え方が古いんでしょうね 。
ある女の子がテレビを見てて評論家の男性がコンパニオンをやる女性なんてと言ったら「いいじゃんかね別に)
と言って笑っていたけれども、そんなノリでコンパニオンやホステスをやるというのは極端な話、私の目の前を歩いて邪魔だったから殺しちゃったっていうのが通じちゃう世の中になってしまうような気がするんですよ私は。だって私の前をノロノロと歩いてて邪魔だったんだもんだから殺しちゃったっていうのが通じる世の中になるそんな気がするんです 。
それってとっても恐ろしいことだと思いませんか ?
ただ男の人とお寿司食べるだけ、会話を楽しむだけ、お酒を一緒に飲むだけ 、それだけで賃金をもらえる そういうのってちょっとまずいような気がするんですよどうしても。
この話をすると大人の男性は わりと理解してくださいます 。
しかしお子ちゃまな男の子や女性からはホステスやコンパニオンだって立派な仕事よ と言われてしまうんです 。
仕事は仕事でしょうが、ウェイトレスの私たちの仕事の比じゃないと思います。
ウェイター、ウェイトレスはそれなりに研修があります。
そしてコース料理の時のお皿の持ち方お肉の配り方それなりに訓練するのです。
そして この料理にどのワインが合うかとかそういうことまで勉強しました。
サービスもホステスやコンパニオン以上のもてなしを要求されます 。それプラス倉庫から物を持ってくる雑用 そういうのを一切しないホステスやコンパニオンの方が賃金が高いというのは一体どうしてなのだろうとウェイターやウェイトレスをやってる方なら疑問に思うんじゃないでしょうか?
顔や外見が違うから ?
いいえホステスさんより綺麗なウエイトレスさんはたくさんいますよ 。
コンパニオンより美人なウエイトレスさんたくさんいます 。
なのに賃金が安いのはどうしてでしょう? 知性も理性も力も 何もかもが全てあるのに なんでこんなに賃金の差があるんでしょう?
その大学生のバイトの男の子じゃなくてもコンパニオン楽だからやりてーと私も言いたくなりますよ 。
指切ってばかばかしい。
しかし自分のためではなく来てくださったお客様の笑顔を見るのが楽しいからやっているのです。
それがウェイトレスのプライドです! そこはホステスやコンパニオンには負けていないと思います 。たとえ賃金が安かろうとも雑用をやろうとも接客をしようとも 絶対に負けていないと思います、
そこのけそこのけウエイトレスだ !
ホステスやコンパニオンじゃ分かるまい ?
この楽しさは!