男の子、女の子
2022.6.5
私は20代の頃、バイトやパートにあけくれた。
なりたい、歌の道を忘れて、働き続けた。
社会人になると、学生バイトの子は所詮、子供なのだからと、マトモに相手をしなかった。
しかし、私だけは真剣に相手をした。
22にもなる女が、高校生や大学生と本気で喧嘩した。
何故か?
今のうちは学生だから、許されても、社会人になると、通用しないからだ。
だから、駄目なものは駄目と、注意した。
「のぞ美さん、年上風吹かせないで!」
「当たり前でしょ?年上なんだから」
こんな具合である。
高校生の男の子には
「真面目、優しい、真っ直ぐ」
は、禁句だ。
17.,8の男の子はどれだけ、大人に見られるか?不良に見られるか?に人生が掛かっている。
どれだけ、女の子とやったとか、年上の女性とした事があるとか、函館の女はブスばかり等、虚勢を張る。
しかし、私と二人っきりになると
「のぞ美さん、俺、情けないんだけど、好きな女の子が見つかると、その子が完全に彼女になったのが確認出来ないと、今の彼女と別れられないんだ、ホント情けねえ」
ど、打ち明けられる。
学生さんに取って、私は本音を伝えられやすいのだろう。
私は
「まだ、自分で情けない、すまないという気持ちがあるうちは良いよ。その心を忘れないで」
と、伝えた。
学生さんに良く相談を持ち掛けられる。
あと、上司からも。
社会人と、学生さんの両方から、相談された。
私は上司だろうと、高校生だろうと、態度は変えなかった。
徐々に特に男子から、相談された。
17,8の男の子は綺麗なモノと、汚いモノを瞬時に見分ける。
だから、私に寄って来た、遊んで歩いて、私の前では
「のぞ美さんしかおりません。付き合って下さい」
と言う、社会人の男性を毛嫌いし
「のぞ美さん、〇〇さんと付き合うの!?」
と、露骨に私に怒りをぶつけて来る。
その代わり、私が片思いをしていた時はみんなが力になってくれた。
「のぞ美さん、あの人が好きなんでしょ?俺、のぞ美さんの為なら、なんでもするよ!」
と言ってくれ、仕事中に抜け出し、プレゼントを渡して、お付き合い出来た事もある。
矢張、女の子の方が、良く言えば大人で、悪く言えば、計算高い。
良い子もいたが、周りの人が私の味方をするのに、焼きもちを焼き、私の評判を悪くしようと、躍起になる、女子高生がいた。
私の母に言わせると、怖いもの知らずの年頃だから、好きにさせとけば?と、私は相手にしなかった。
しかし、突っ掛かって来た。自分に利益がある、正社員には媚びを売り、皿洗いに来た、パートの主婦を小馬鹿にしていた。
だから、本性を知らない社員は彼女が主任に苛められて、可哀想と言ったが、私と高校生達は見抜いてたので、何もしなかった。
お前が悪いんだろうと。
案の定、高校を卒業するも、職場で、問題ばかり起こすので、どこも勤められなくなり水商売をしてると、聞いた。
私にバイト先で500円くすねてきたと、自慢気に話す程の馬鹿な子だ。
アンタそれは犯罪だよと、いつかこの子は墜ちるだろうなと、私は注意しなかった。
好きな子程、注意した。
間違った方へは行って欲しくはないから。例え、私が嫌われようとも、大切な子だ。守らなくてはいけない。
親に相談出来ない事も、私に頼って来る。
私の部活動、運動部気質が騒ぎ、頼られると、俄然やる気が湧く。
大学生の男の子が
「のぞ美さん、俺、筆下ろしが遅くって」
と、そこまで私に伝えんでもいいよと、思った、笑。