ワーカホーリック

2022。8。23

 

 私は目の前にあることに集中したら、他が見えなくなる。

 仕事にしたってそうだ。

周りは皆、手を抜くところは抜きながら、やる。

 私はその兼ね合いが今一つ、分からないのだ。そして、おっちょこちょい❗

 今日もパソコンに資料を打ち込んでいた。

上々の出だしだった。

 5行目に差し掛かった時、半分、ズレている事に気付く。

 切り取りをして、下の段に移動させたので、良かったが、そんなミスを3回もした。

 調子がいいぞ❗と思ってのこれだ。

何をやっているのだ❓私。

 いつもの睡魔に襲われる事はなかったが、どうも調子が悪い。

 会社に行く前に、とても緊張する。

帰って来ても暫く、仕事の事が、頭から、離れない。

 20代の頃、朝に起きてシャワーを浴び、身支度して、会社で働いて、帰って来るところで、目が覚めるという夢を何回も見た。

 だから、1日に二度、働いている気分になる。

 好きな事を仕事に出来ている人はほんの僅かだろう。例え、好きな事でも、仕事にしてしまうと、好きなものも、嫌になると言う。

 私は母がいた時は母の為に働いたが、今は私一人だ。

 嫌ならいつでも止められる。

衣食住を確保さえできればだが。

 例え、衣食住が満たされていたとしても、私は働くだろう。

 何もしなかった時のビールより、仕事した後のビールの方が断然、旨い❗

 仕事が出来なかった時は非常に悔しいが、成功したら、とても嬉しい。

 同じミスを連発すると、周りがどうこうより、自分に腹が立つ❗

 今まで、色んな職業をやった。

この道、一筋の方は矢張素晴らしいが、人間、産まれた所から、一度は出て行った方が広く物事が見れると思う。

 私の高校はバイト禁止だったが、雇ってくれる所に、どんな職業でも、隠してやった。

 就職する前にバイトが出来て、今では良かったと思っている。

 一番最初はハンバーガーショップだった。

本当は作る方をやりたかったが、見てくれが

イイという理由だけで、レジの表に立たされた。

 ハンバーガーショップのレジは数字ではなく、商品が書いてあるところを打ち込む。

 慣れていない私はハラハラした。

そして、お客様に

「ピクルス抜きで」

と言われ、ピクルスって何❓と思いながら、後ろの人に

ハンバーガー、ワン、ピクルス抜きで」

と、オーダーを通したが、伝わっておらず、ピクルスが入ったハンバーガーを出してしまったり、ストロベリーシェイクを何度やっても、ジュースのようになり、あのドロドロした、シェイクにならないのだ。

 コーヒーメーカーのやり方さえ、私は分からなかった。お湯を多目に入れて、溢れ返した事があり、サラリーマンの二人組に指を指されて笑われた。

 女子高生や若い女性は男性に良くからかわれる。

 そうやって、仕事や夫婦仲の上手くいっていない、うさを晴らすのだ。

 マネキンもやった。同じ高校の子達5人でしたが、クリスマスと言うことで、4人はケーキ売り場で、何故か私だけ、アイスクリーム売り場に一人やられた。

 お向かいには主婦らしき、マネキンの先輩達お二人がいらした。

 お二人とも優しくて

「売るんだったら、味見しないと。アイスクリーム5種類、全部食べて、自分の気に入ったのをお客様にお勧めしなさい」

とか

「立ちっぱなしで足痛いでしょう❓休み休みやりなさい」

など、慣れない私に気を遣って下さった。

 私は大好きなチョコと抹茶のアイスクリームを食べて、それを中心にお客様に勧めた。

 後、皿洗いは一番向いていると、自負している。

 一番初めて勤めたのはホテルのフロントだった。am7~pm5時。繁盛期にはpm8時まで、働いた。

 朝一番のバスに乗り30分くらいで着いた所にあった。

 外国人に上手く対応出来なかったり、悪いところはあったが、書道をやっていたと言うだけで、入り口の「〇〇ご一行様」等を書く仕事を任された。

 私は単なる三段しか持っていないのに、書くと

「さすが、中田さん❗」

と言われたりした。

 渡島支庁の事務補助のバイトを日中しながら、夜は函館にしかない、ハセガワストアーの焼き鳥弁当にバイトした。

 夜だから、高校生や大学生の男の子ばかりに、混じって、私一人だけ、女で、働いていた。

 おにぎりを作る担当の年配の女性に

「アンタ、こんな所で働いてないで、コンパニオンなりなさい❗イイ所、紹介してあげるから。アンタだったら幾らでも稼げるよ❗ただ、お客さんとお寿司食べに行くだけだから。勿体ないよ❗こんな所で働くのは❗」

と言われたが、そういう仕事だけはしないと決めていたので、丁重にお断りした。

 矢張、人は額に汗した分だけしか、もらってはいけない気がするからだ。

 コンパニオンやホステスをしたら、私の中では負けになる。

 だから、仕事2つ掛け持ちしても、眠気と戦いながら、働いた。

 ある時、当時の彼氏に働き過ぎだと、注意された事もある。

 彼は私をよ~く見て、理解してくれた人だった。

 三階建ての家に住んでいて、部屋が二部屋あり、いつでも、お嫁さんを迎え入れても大丈夫な造りの家だった。

 お母様がアパート経営をしていて、はっきり言って、働かなくても、お嫁さんの一人や二人は養える環境の人だった。

 だから、仕事にガツガツしていないのだ。

逆に私は働かないと、母もろとも駄目になってしまう。

 多分、そのまま、結婚していたら、私の母ごと、引き入れて平和に暮らしていただろうが、私の心変わりのせいで、別れてしまった。

 そして、永久就職は私に最も向いていないから、どちらにしても、無理だっただろう。

 そんなこんなで、要領の悪い私はまた、眠れない。