不思議なからだ Vol.3

 退院の日、ケースワーカーさんの助けで来て下さった他のケースワーカーさんが電話をくれて、私の身の回りの事をお世話したいと言う事で、家でお会いした。

 障がい(今は害とは書かないらしい)福祉の担当の方が家に来て、私の幼い頃から、入院歴まで、訊かれて、もう、忘れてしまった事を思い出しながら、話した。

 その男性は私の部屋がポスターだらけなのに驚いたのだろう。

 当時はX japanのhide君の特大ポスターを貼っていたので、ビクつきながら話していたが、ケースワーカーさんや訪問看護師さんなどはニコニコ聞いていらした。

 まず、契約する前に、訪問看護師さんが私を看たいと言って、早めに予約を入れて、家に来て下さった。

 そして、障がい福祉から認定されて、ヘルパーさんも来て下さる様になった。

 自分では自炊して、ちゃんと食べていたつもりでも、ヘルパーさんが作ってくれた物を見た時、栄養が偏っていたのに気付いたし、普通の人なら知っている、後、食わず嫌いだった食事もヘルパーさんが作ってくれたら、食べれたのは驚いた。

 如何に自分が人並みじゃないのかを痛感させられた。

 母の介護はプロの方にお任せして、自分を立て直した。

 それでも、契約書のサインだ、尿漏れシートを買って来て下さいとか、忙しいには変わりなかった。

 一つ良かった事が私を娘だと分かる様になった事だ。

 一緒に暮らしていた時は私に

「のぞ美は何処?」

と訊いたが、ホームへ行くと私だと認識する。

 しかし、会話は意味不明だったが、仕方ない。

 自転車で帰り、バイバイ✋をした。

 何とかやっていけるぞ!と、感じた私だった。