酒よ、お前のせいだ

 私はすぐ酔ってしまう様に見られた。

会社の男性が

「のぞ美さん、好きなだけ呑んでいいから。僕が奢りますから」

と言われ

「本当によろしいのですか?」

「どうぞ、どうぞ」

「なら、お言葉に甘えて・・・・・・」

と、お店のメニューを片っ端から頼んだ。

 チャンポンして呑むのが好きだった。

 三次会まで残って呑んだ女は私だけだった。

 自分が呑むときは安いお酒を1,2杯がせいぜいだ。

 奢ってくださると言うから、頼める。

 男性がバッタバッタと倒れて行く中で、一人呑んでいた。

 介抱するから、酔いたくても、酔えないのだ。

 男性の心理は分かっていた。私を酔わせて何とかしようと考えている男性には容赦なく呑んで、奢ってもらった。

 下心が無い男性の場合は、気を遣って少し我慢をして呑んだ。

 19の時はまだ、大人の飲み方を分からずピッチをあげて、家に着いた頃にはベッドに倒れ込んだ。

 法律違反だが、時効にして欲しい。

 母がクレンジングで、私のメイクを落としてくれ、汚いが、洗面器を持って来てくれ、戻してしまった事もある。

 とても、感謝した。

 20代30代の頃が一番強かった。

酒癖はいたって良い。普段、話せない人とペラペラ喋る。自分でも、楽しい酔い方だと思う。

 いつも、今日こそ酔って介抱してもらうぞと、皆より先に早く呑むが誰かが酔ってしまい、介抱するとさっきまでのお酒が飛んで行ってしまうのだ。

 安定剤を飲むようになってからは気を付けて呑むが、出された屯服より、一杯のビールの方が気が楽になる。

 主治医に言ったら、うん、うんと頷いた。

先生もワイン🍷が好きだから、気持ちが分かるのだ。

 前は先生にどう状態を伝えようと、不安になり、ビールを呑んで病院へ行っていた。

 正直、安定剤より、一杯の酒の方が気持ちは楽になる。

 流石に今は夜の晩酌だけだ。

 一度、とても恥ずかしい事に仲の良いご夫婦と3人でレストランで食べながら、呑んでいた。

「ちょっと、お手洗い」

と言って、お手洗いに入った時、突然、倒れて、立てなくなったのだ。

 清掃の女性に

「どうしました?」

「なんか、酔っ払ったみたいです」

と伝えて、従業員の方が担架を持って来て、事務室まで私を運んで下さったのだ。

 私の母に電話を掛けてくれ、車でやって来て、母がそのご夫婦に

「ウチの娘は?」

と言っている時、旦那さんが、それこそ、屯服を3錠位飲んでいたので

「そんな事より、娘は?」

に3人で事務室に来た。

 担架で車まで、運んでくれて、私は

「ゴメンね。今日はこの辺で帰る」

と言って、バイバイした。

 社交ダンス💃を習っていた時、発表会があり、打ち上げで、知り合いになった男の子から、煙草🚬を一本拝借して吸っていたら

「のぞ美ちゃん!見たよ~、お酒はいいから、煙草は止めなさい❗」

と言われたので、生ビールを7杯呑んだら、次の練習の時

「のぞ美ちゃん、呑みすぎ!」

と注意された。

 そういえば、函館の頃、いつも私を家まで車で送ってくれた人がいたな。

 とっても感謝しております。

やっちゃん、ありがとう❤️

 今はほどほどにしております。