わんぱく君

 私はこの年になっても、マトモにご飯が食べれない。

 必ず、服の何処かにご飯粒を付けている。

家に戻り、服を着替えて、洗濯機の中に入れようとすると、カピカピになったご飯粒が付いている。

 これで、知らずとはいえ、人に会っていたのかと思うと、恥ずかしくなる。

 今はショートヘアだから、まだ良いが!ロングだった頃は髪を結って、戦闘モードで食事をするが、必ず髪に付けていた。

 あるお昼、スタッフのあけみさんが

「中田さん、わんぱく君が付いている」

と、言われ(わんぱく君?)、私の服に付いた、ご飯粒を取ってくれたのだ。

 私はわんぱく君の響きのお陰で、恥ずかしさが軽減された。

 わんぱく君の私はご飯を美味しそうに食べるらしく、レストラン等で、シェフがサービスしてくれる事が良くある。

 今日も、ご飯粒を付けていないか?食べ終わった後にチェックする。いつも、するのに私のわんぱく君はひょっこり出て来るから、お手上げだ!

 わんぱく君と一生付き合って行くんだろうな。

 誰も注意出来ない私がいる。