J先生の見解 vol.2

2022,7.17

 

先週の金曜日に病院へ行った。

私は

「良い事と、悪い事がありました」

と、切り出した。

J先生が

「どうした?」

と言うので

「まず、悪い事から。私にストーキングした、男の子が亡くなりました。

警察の方が何故か、私の電話番号を知っていて、お付き合いしてたと、勘違いしたのかは分かりませんが」

 そうかっと、少しだけ驚いたが、また、医者の顔に戻り

「その子が、付き合っているつもりで何か書いて残してあったんだよ、多分」

 私は忘れたいのだけどと、言うと手を振って

「あ~、無理、無理。

必ず、思い出すから。思い出しては、それを捨てるの繰り返ししかないよ」

 そして、思い出す時間を少なくして行く。

色んな方が助けてくれた話。

アルフィーが秋田に来る話し。

 薬の調整。J先生は余り薬を出したがらないので、前回と同じ処方になった。

先生は何人もの死者を見て来たし、いちいち、反応していられないのだろう。

私も、フッと、思い出す。そうしたら、頭から取り出して、ゴミ箱に捨てる。

冷たいようだが、そうでもしないと、私がまた、倒れて人に迷惑を掛ける。

好きな人に想われる時は一体何時になったら、来るのだろう?