男友達

2022.9.1

 

 私は昔から、女性にはモテたが、男性には全くと言って良い程、モテなかった。

 男性とは同志の様になってしまうからだ。

 しかし、大人になって好きでも何でもない人から、デートに誘われたりが、何回かあり、しつこく付きまとわれるので、男友達に彼氏のふりをしてもらったりした。

 ある日の午後、木漏れ日の中、ベンチで私は眠ってしまった。

 その時、男友達が一時間以上、黙って寝せてくれた。

 私は悪い気がして

「起こしてくれたら、良かったのに」

というと

「気持ち良さそうだったから」

と言ってくれたり、有り難かった。

 男女を越えた関係で結ばれている異性は秘密を守ってくれるから、好きだ。

 私は同性に対して、気を遣い過ぎて疲れてしまうのに対して、異性なら、本音が言えるのだ。

 しかし、最後の男友達に告白されて、その友情は儚く散った。

 とても、裏切られた気がした。

こちらは対人間として、悩み事を真剣に聞いて考えていたのに、相手は女として、見ていたのだと。

 何回か、裏切られた事がある。

しかし、断っても

「そっかー。しゃーないな」

で、終わってくれる人とは友情は続く。

 私がおばあちゃんになった時、男だ女だ関係無く、お茶っこ飲みながら、話しっこが出来るといいな。