ひとりっ子 甘えっ子 だからどうした!
このタイトルにピンっときたかたはそれなりのご年齢ですね。
浅田美代子さんのアルバムのタイトルです。
多分、父がファンだったらしく、そのLPを見る度、
「こんな偏見なタイトル付けたのは一人っ子の辛さを分からない何処ぞの次男坊だ!」
と、思っていたと、訪問看護師さんに言ったら
「それこそ、偏見なのでは?」
と言われ、そっかー、皆無い物ねだりだものなと、一人っ子の私は感じた。
よく男性に
「一人娘?うわっ、めんどくせぇー!」
と、何がめんどくせぇーなのか?
私の両親は一人娘は甘やかされて育つからと言われ、必要以上に躾が厳しかった。が、それを上回る位、私はやんちゃだった。
母が洗濯物を干すとき、必ず紐で結ばれた。放って置くと、何処で何を仕出かすか分からない子だったからだ。
ご近所の気に入らないおばさんの家の窓ガラスに石を投げて、子供の力だ、ポンっと当たった程度だったが、母が弁償代の5千円払ったと、成人しても言われ続けた。
「ほんと、貴女ったらどうしようもない子だったわよ!」
と、幼稚園で保護者説明会があり、他の子達は遊んで待っていられたのに、私だけ、床に寝そべり
「もう、帰りたい!!」
と、泣きわめいた。
その時、副園長先生が母に
「見なさい。一人娘で甘やかすから、お宅のお嬢さんだけ、待ってられない」
と言われ、益々母のビンタが炸裂した(笑)。
いつものように怒られ
「貴女なんて、家の娘じゃありません!家を出て行きなさい!」
と、外に出され鍵をかけられ、暫く泣いていたら、お隣のお母さんが
「ノンちゃん、どうしたの?」
と、声を掛けられ、そのままお邪魔して、ちゃっかり、夕飯をいただき、高校生のお兄さんに図鑑を見せてもらい、すっかり家を追い出されたのを忘れて過ごしていた。
一方、母は泣き声が聞こえないと、ドアを開けるも、娘はおらず、探し回って、警察に行こうと思ったところ
「お宅のノンちゃん、ご飯食べて、今ウチの息子と遊んでいるから、もう少しでお返し致しますから」
と。
それからは外が押し入れに変わった事は言うまでもない。