Hな本と心のありかは如何に

　私の家は下宿屋をしていた。

幼稚園の時、高校生のお兄さんと仲良くなり、お兄さんの部屋で一緒に遊んでいた。

　お兄さんが

｢ちょっと、お手洗いに行ってくるね｣

と、下に降りて行った。

　私はベッドの下に雑誌が5、6冊あったので、何だろう？と、見ると女性の裸の写真と、漫画が載っていて、｢団地妻の午後｣や｢金髪ブギ｣等、ストーリーが嫌がる女性が徐々に感じてしまうという鉄板ネタだった。

　戻って来たお兄さんが

｢ノンちゃん、見ちゃダメだ！｣

と、慌てて雑誌を取り上げた。私はこういうのを男の人は読むんだ～位で、さほど驚かなかった。

　3部屋あり、鍵がないので日中、母が掃除機を掛けに行く。自ずとその雑誌を見つける。

　母はその雑誌を揃えて机の上に置いて戻る。一番、男の子が嫌がるパターンだ。

　夕食の時、母は下から2階に向かって

｢ご飯ですよ～｣

と、声を掛ける。多分、そのお兄さんはいつ怒られるか、ドキドキした事だろう。

　母は何も言わなかった。分かりやすいのは母は怒らなかったが、あるアイドルが性的な事を連想させる顔で写っていたポスターを貼っていた下宿人が居て、そのポスターを見て

｢いやらしい｣

と、一言言った。

　母に取ってはそちらの方が生理的に受け付けないのだろう。何となく分かる気がする。

　それにしても、お兄さん、自分の母親に見つかったのと同じ位、慌てただろうなと思うと、少し可哀想な気がする。

　働いていた時、自分のデスクに金髪の女性の裸のカードを入れていた男性が居て、それは流石に駄目でしょうと感じたが、優しい方だった。

　ご不快になられた方、申し訳ございません。今はちょっとでも、こういうお話が出来なくなりました。

　私は誰も傷付かないなら、少しは話して良いと思うのですが、前に

｢私、そういう話し嫌いだから！｣

と、ある男子高校生に言っていた女の子、タイプの男の子が言うと、途端に態度が変わり

｢イヤだ～、〇〇君ったら～｣

と、声色も変わり女ってそういう所があるよなーと、感じた私でした。